看護師の病棟出戻り体験談

看護師のこと

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自己紹介でもさらりと触れていますが、現在転職活動中です。

転職活動をしていく中で、自分の職歴を振り返っておりました。

看護師の転職って、悩みますよね。

中には希望で異動や転職をしたのに、「元の病棟(病院)に戻りたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。

ネットだと、出戻りに関してはあまり良い意見は見かけないですよね。

今日はお世辞にも素晴らしい経歴とは言えない私の体験談を共有したいと思います。

病棟異動後の出戻りや3年目での転職に悩む看護師さんの力に、少しでもなれたら幸いです。

この記事でわかること
  • 私の経歴、異動後の出戻りについて
  • 院内で出戻りした後ってどんな感じ?
  • まとめ

私の経歴、異動後の出戻りについて

私は新卒で約5年間、総合病院の小児科と準NICUにて勤務してきました。

もともと実家はあまり裕福ではなく、経済的に自立するためには資格が必要と己の中で勝手に洗脳していました。

中学の時にはすでに資格を取得して生きていくと決めており、保育士か看護師か、はたまた調理師をとるかで悩んでいたところ(当時は自分の興味のある分野で資格が取れるのはこのくらいしかないと思い込んでいた)、祖母が入院。

母の知り合いに看護の5年一貫校に通っていた方がいたことが決め手となり、その学校へ入学し看護師資格を取得しました。

そもそも資格なんて他にもたくさんあるし、資格がなくたってしっかりと自立して生きていける仕事なんてあるのに、自分の適性を考慮せずに職業を決めたことを後悔しているかと言われると……なんとも言えない感じはあります(笑)

そんな経緯だったので、自分の興味のある分野は産科・小児科という感じで、実習でお世話になった総合病院の小児科で働き始めました。

初めての社会人・初めての病棟勤務は、それはそれは大変で……(笑)

小さな命と向き合うことに大きなプレッシャーを感じながら、なんとか続けられたのはやっぱり子供と関わるのが好きだったんでしょうね。

3年目が終わるころ、病棟内でのギスギスした(と思っていた)人間関係と、このまま行くと成人領域が未経験のままなので将来クリニック等に転職できず、一生病棟勤務で夜勤をしなくてはいけないのではないかと思い始めます。

夜勤を含む不規則勤務が、私にとってはかなりストレスで体調管理が難しくなっていたんですね。

この頃から「最初に成人の一般内科を経験しておけば良かったのでは?」と思うようになり、看護師の掲示板で

「看護師 成人未経験」

「看護師 3年目 転職」

というキーワードをまるでループするかのように何度も検索をかけて自分と同じような経歴だった先輩を探し始めます(笑)

転職サイトに登録し、2つほど面接を受けに行った私に降りかかる面接先病院のベテラン看護師の洗礼……

看護師長
看護師長

あなたはまだ今の病院にいた方がいいと思う

看護師長
看護師長

あなたの志望動機は、あなたが希望する科と少しずれている

今考えると「ごもっとも!」という感じ。

当時利用していた転職サイトの担当者はかなり適当な人で、「まずは見学だけ」と伝えていたのに履歴書の提出が必要で、面接がセットになっているなんて教えてくれなかったんですね(もしかしたら言われていたかも……?何せ8年近く前の話なので)。

だから、志望動機もフワッとした感じで、そりゃ先方さんだって採用したくないわ( ;∀;)

ただ当時は、かなり凹んで帰りました(あれだけボロクソに言われた面接だったのに、あの後2つとも内定が出たのは謎だった)。

「やっぱり私には看護師向いてないんだ……」

そう思いつつも、転職活動をしていたことを踏まえ、師長・看護部長に成人病棟に異動したいことを伝え、勤めていた病院を辞めずに異動という形をとることになりました。

ところが

この病棟が合わない、合わない……(笑)

多分、成人のギャップもすごかったんでしょうね。

新人と同じように指導してほしいとお願いしていたのですが、全然できてないのに異動して1か月で夜勤。

もともと同期入職した友達が同じ病棟にいたのですが、同じ経験年数だとは思えないと言われ、

最初の夜勤で患者さんのステルベン(亡くなってしまうこと)にあたり、重圧でメンタル崩壊。

適応障害で2か月休職となりました。

スピード休職です(笑)

休職中も看護部から1~2週間おきにいつ復帰できる?と電話がかかって来たりしました。当時はかなり圧を感じました(今思うとお給料も出ていたので当然の対応ですね……)。

やはり勉強すると意気込んで自ら異動したのに出戻りなんて情けなかったです。この時は自己肯定感も地に落ちていました。

「看護師 3か月 出戻り」

「看護師 出戻り 退職」など、転職を検討していた時と同じように、同じようなキーワードを並べて入れ替えて検索して、自分と同じような経歴の先輩を探していました(笑)

休職から復帰した人のブログを見たり、掲示板を見たりしていくうちに、自分は転職してゼロからリセットするよりも元の病棟に戻って自信を取り戻した方が良いという考えに行きつきました。

花笑
花笑

元の病棟に戻してもらうことは可能ですか……?

と伝えたところ、多少のいざこざはありましたが、元の病棟に戻ることになりました。

3か月のスピード出戻りです(笑)

今思うとかなりわがままでしたし、このわがままが通っていたのだからすごく恵まれていましたね。

病棟を戻るという選択をしたとき、異動先の友達には支えてもらったのに申し訳ない旨を伝えたところ、

友人
友人

私だったら戻らないけど……花笑がいいなら。こっちは大丈夫だよ。気にしなくていいんだよ。またご飯いこうね。

と言ってくれて泣けました。

病棟や転職の出戻りに関しては、ネットを見ていますとかなり賛否両論がありますね。

体感、否定的な意見の方が多いように感じます。確かに転職先はよほど選ばない限りはたくさんありますもんね。

さて、元の小児病棟に戻った私が後悔したかというと……

結論としては全く後悔していません。

なぜか?

「戻ってきてくれて助かる」と、病棟の人たちが迎えてくれたからです。

私の所属していた小児科は、癖の強い人や派閥のようなものはあったのですが、私が3年目になった時には自分に強く当たっていた先輩は退職していました。

もともといた癖の強い人や権力の強い先輩とは比較的良い関係が築けていたんですね。

だから

花笑
花笑

戻ってきてしまいました……。すみません

と頭を下げて回った時に

「続けられて良かったじゃん。また一緒に頑張ろう」と先輩たちは言ってくれました。

後輩も「花笑さんが戻ってきてくれて安心します」と迎えてくれました。

先生も「あれ?なんでいるの?(笑)」と若干イジッては来ましたが、素直に異動先で挫折したことを伝えると「いやいや、戻ってきてくれて助かるよ」と言ってくれたんです。

もちろん、簡単に出戻ってきた私を良く思っておらず、陰で何か言ってた方はいたかもしれません。

ただ、少なくとも出戻り先の病棟内では耳にすることはありませんでした。

すごくありがたいなと実感しました。

新卒で入職したときからずっとこの病棟は人間関係が悪いと思っていたんです。

中途で入ってきた人や異動者の先輩に、もともと居た先輩たちはかなり厳しくて「ここの病棟はおかしい!!」とよく言われていました。

確かに雰囲気は良くはなかった(笑)

権力の強い先輩に一度嫌われてしまうとかなり仕事がやりにくそうでしたし、意見なのか悪口なのか怪しいラインのコミュニケーションもたくさんありました。

でも、みんなそこは自分なりの信念を持ってやっていて譲れない部分であり、悪い部分ばかり自分が見ていたということに気付きました。

最初にいた病棟に出戻りし、徐々に夜勤も復帰、外来にもヘルプに行くようになり、5年目では臨床指導者も経験させていただきました。

3か月ほどの院内ニート感はありますが、同じ病院に勤めた5年間という経歴は変わりません。休職期間に関してはわざわざ履歴書に書くことではなく、面接等で聞かれたら嘘偽りなく答えれば良いだけの話です。

ちなみにあの時、すぐに診断書をもらいに行って休職の手続きが取れたから、今は内服等も必要なく元気に過ごしています。

(もともとHSP気質なので、それに向き合うのに苦労はしていますが……(笑))

心身を壊してまで居座る必要はないですが、やはり5年勤めて人に指導を行っていたという経歴は強いです。

転職の時に、こんな経歴でも一応アピールポイントとなります。

3年目で辞めなくてよかった~!!

これが今になってからの正直な気持ちです。

院内で出戻りした後ってどんな感じ?

復帰してから退職するまで、ご迷惑をかけた異動先の病棟へは気まず過ぎて近寄れませんでした。

私は一応復帰時に、ご迷惑をかけた異動先に菓子折りを看護部経由でお渡ししてもらっています。

しかし、それすら病棟で拒否られているのではないかと被害妄想までしました。

復帰先が同じフロアじゃなくて良かったと心底思っています。

復職したばかりのころはとにかくしんどかったです。

いつもどこか不安な感じで、なんとか自分を保ちながら患者さんと接していました。

出勤前後もできるだけ前の病棟の人に会わないように、共同更衣室は滞在時間を少なく。

使用エレベーターは前の病棟から遠い方を。

外来や薬剤部、検査出しに行くときも周囲に注意を払って。

なるべく近寄らない、を徹底していました。

それでも会ってしまった時は(滅多に会うことはなかったですが)、静かに「お疲れ様です」とだけ声をかけていました。

気まずいという思いは、やはり5年目を終えて辞めるまではずっと残っていましたね。

ただ、この時に仲の良い先輩たちに

先輩
先輩

人の噂も75日って言うでしょ。みんなあなたが出戻りしたことなんてすぐに忘れちゃうし、今こうやってちゃんと働いてるんだから誰も文句言えないよ。

と言っていただき、すごく救われました。

結局、夜勤を続けることが難しいと判断し、5年目の終わりに新卒で入職した総合病院を退職することにしましたが、その時にも

お世話になった先輩
お世話になった先輩

もし病院に戻って来たくなったらいつでも言ってね。花笑さんなら大歓迎!いつでも看護部長に交渉してあげる!

と言っていただけたのが嬉しくて今でも覚えています。

(当時は主任さんでしたが、現在は副師長だそうです……。時の流れを感じる。)

新卒でお世話になった病院とご指導いただいた方々には本当に感謝です。

まとめ

出戻り、私は良いと思います。

理由は3つ

  1. 業務自体には慣れているから、新しく覚えることが少ないため負担が軽い
  2. すでに人間関係が構築されており、付き合い方をわきまえていることが多い
  3. 今まで嫌だと感じていたことも、新たな視点で物事を捉えることができる

ただ、他のブログやサイトさんでもよく見かけますが、注意点もあります。

  • もともと居た病棟で、きちんと他の人と信頼関係が作れていたか
  • 退職後の出戻りだった場合、必ずしも同じ病棟では働けないこと
  • 同じ病棟に戻ったとしても、人間関係が変わっている可能性があること
  • 時間経過とともに、マニュアルが更新されている可能性があり、それをきちんと受け入れられること
  • 謙虚な姿勢を忘れないこと

これらを考慮して動かないと、出戻りをしてもまた苦しくなってしまうかなと思います。

現在悩んでいる方の力に、少しでもなれたら嬉しいです。

この記事を読んでくれた方が、自分の納得いく答えが出せますように。

(私も転職活動頑張ります……)

(条件いろいろありすぎて難航中……(笑))

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